自主管理でお悩みの方

自主管理とは、管理会社にマンションの管理を委託せずに、区分所有者(主に居住者)が自己のマンションの管理・運営を行うことです。国土交通省のマンション総合調査によれば、全体の6.3%が「自主管理マンション」といわれています。
自主管理マンションのメリットとして、「管理会社を使わないので管理コストを抑えることができる」「管理組合が自主的に管理・運営方法を決めるので、議論が活発になり、マンションへの関心が高まる」などが挙げられますが、一方で、「管理業務が一部の区分所有者に偏り、負担が重くなる」「独断的な管理が横行し、私物化が進む」「高齢化や賃貸化により役員のなり手が不足し、マンションが荒廃する」「専門性が必要になった現代のマンション管理に自主管理がついて行けない」などのデメリットがあり、当センターにもこのような相談が多く寄せられるようになりました。
国土交通省は平成24年の「マンションの新たな管理方式の検討」の中で、「マンション管理の現状と課題」として、
当然のことながら、マンションの築年数が経過すれば老朽化が進み、修繕や更新が必要になります。このときに適切な処置が行われていれば、マンションの価値を維持できますが、管理が不十分で不具合箇所が放置されると、荒廃が進んでしまいます。
そうなればマンションの資産価値は下がり、空き住戸が増加する危険が高まります。
マンションの住民が警戒すべきことは、
築年数の経過=建物の老朽化・住民の高齢化 ⇒役員のなり手不足 ⇒管理不全 ⇒資産価値の低下 ⇒居住者の減少=空き住戸の増加 ⇒ さらなる管理不全
といった負のスパイラルに陥ることであり、国土交通省は、すでに日本でもこうした状況が進行しつつあるという認識の下、新たな管理方式を検討しています。
築年数が経過したマンションでも、適切な管理が行われていれば、マンションの資産価値を維持することは可能です。さらに、自主管理のメリットを最大限に活かし、管理費や修繕積立金の額を低く抑えることができるのであれば、そのマンションの強力な「売り」にもなるでしょう。
当センターの会員組合のうち、5~6%が自主管理マンションですが、組合員の方々の努力によって、理想的な管理を実現しているマンションもたくさんあります。
そのようなマンションでも、高齢化や役員のなり手不足などの問題を抱えてはいますが、大規模修繕、設備の更新、規約の見直しなど、専門性を必要とする分野についてのみ外部の専門家に委ねるなど、自主管理と外部委託を上手に使い分けることで、管理の質と低コスト化の両立を図っています。
他方、管理の負担を軽減するために、自主管理から全面委託に転換し、成功した例もありますが、その場合も管理会社に「丸投げ」するのではなく、管理組合が引き続き、管理・運営に関与していくことが、資産価値の向上につながります。
要は、「自分たちで考え、決める」ことが大切なのであり、最大の敵は「住民の管理に対する無関心」なのです。
比較的小規模なマンションで、分譲当初から住民同士の関係が良好で、自主管理に誇りをもっていたが、高齢化によって諸々の管理が重荷になってきた。管理会社に委託することも検討したが、マンションの老朽化で修繕費もかさむため、自主管理を続けている。
管理組合の現状を聞き、とくに負担が大きかった会計や議事録作成などの業務をセンターがサポートすることで、負担軽減を図りました。
長年、同じ人が理事長を務めていて、共用部分を修繕する業者が住民の知らないうちに決められ、見積り額も知らされず、総会への報告もない。
まず、管理規約を見直し、総会と理事会で決議する事項を明確化しました。また、修繕などの業者を選定する場合は、複数社から「相見積」を取ることを原則とし、必要に応じて業者の紹介も行いました。
管理費と修繕積立金が一つの財布(同一会計)で処理されていて、設備などに不具合が発生してから修理するといった場当たり的な管理が行われている。
管理費と修繕積立金の区分経理を明確化するため、それぞれの口座をつくり、会計処理も別々としました。「長期修繕計画」の作成を勧めたものの、資金が不足しているため、今後、予測される修繕などを洗い出し、それを基に資金計画を立てることにしました。
一口に「自主管理」といっても、その形態は様々です。集住センターでは、お住まいのマンションの課題ごとに対応策を考え、最小限のコストで最大限の効果を挙げるお手伝いをいたします。